応急処置講習会が開催されました(7月22日日曜日)

猛暑が続く中、7月22日日曜日午前10時~12時に、はるひ野黒川地域交流センターにて応急処置講習会が開催されました。

はじめに、家の中の事故について、統計データを用いて説明がありました。お風呂の水をためておくことは、防災上の理由から推奨されることがありますが、小さなお子さんがいる家庭では溺水事故につながることもあるので注意が必要、とのお話でした。また、家の中で特に多い事故として、窒息があげられました。窒息した場合の対処法について、大人と赤ちゃんの場合に分けて、具体的な処置方法のお話がありました。とっさの時はパニックになる可能性がありますので、前もって対処法を覚えておくことは非常に重要だと感じました。

続いて、一般的な心肺蘇生法、頭部打撲後の注意点、出血した場合の応急処置についてのお話がありました。

心肺蘇生法では、心臓マッサージの速度(1分間に100回くらい)や強さなどについての説明がありました。心肺蘇生法については別途講習会が開催される予定です。

頭部打撲については、一時的な症状が出現する脳震盪だけではなく、嘔吐や意識障害などの持続的かつ進行的な障害が出現する脳内出血について注意が必要であるとの説明がありました。

出血については、人間の血液量はおおむね体重の8%(体重50kgの方で約4L)であり、その40%を失うと意識を失い命を失うことが多いこと、それを防ぐためには圧迫止血などの止血法を早急に実施する必要があることについてのお話しがあり、その具体的な方法について指導していただきました。

次に、火事とやけどについてのお話がありました。自分の服などに火が燃え移った場合は、パニックになると思いますが、とにかく「とまる」「ふせる」「ころがる」ことが重要であるとのお話でした。やけどについては、とにかくまずは冷やすこと(5~30分、流水を洗面器に流して冷やすなど)、やけどの程度はⅠ度からⅢ度に分けられ、Ⅱ度・Ⅲ度の熱傷で範囲が広い場合は命に関わることもあるので、救急車を呼んで受診することが必要なことなどについて説明いただきました。

そして、これからの時期に最も重要な、熱中症についてのお話がありました。熱中症では、水分だけではなく塩分も失われるため、経口摂取が可能な場合は、水やお茶だけではなく、スポーツドリンクや経口補水液の摂取が重要であるとのお話でした。スポーツドリンクにも様々な種類がありますが、十分な電解質(イオン)を摂取することが重要であるとわかりました。熱中症の症状もⅠ度からⅢ度に分けられますが、Ⅰ度の症状(めまい、立ちくらみ、こむら返り、拭いても拭いても汗がどんどん出てくる(涼しいところで安静にしても15分以上続く)など)が出現した時点で、涼しいところで安静にして十分な水分摂取を行い、再び運動することは避けるようにして、重度の熱中症を予防することが重要であると強調されていました。また、水分摂取は、一度にたくさん摂取するのではなく、少しずつ(1回に200~250mL)摂取することが大事であるとのお話がありました。

その後、夏に多い水の事故についてのお話がありました。大人の場合、アルコールを摂取して海でおぼれる方が多いのですが、子どもの場合は圧倒的に河川での事故が多く、それを予防するためにはライフジャケットを正しく着用することが重要であるとのことでした。

最後に、ハチ刺されとマムシ咬傷についてのお話がありました。いずれも、顔面蒼白や意識障害、喘鳴や呼吸困難などのアナフィラキシーを発症した場合は、迷わず速やかに救急車を呼ぶことが大事であるとのことでした。ハチ刺されの予防には、香水などの匂いや黒い服装、腕時計などの光を反射するものを避けることが大事とのお話でした。マムシ咬傷については、慣れていない方がマムシかどうかを判断することは難しいため、疑われる場合は迷わず救急車を呼ぶこと、などのお話がありました。

これからの時期に知っておくべき「応急処置」と「重症化予防」について、とてもわかりやすくお話しいただきました。赤ちゃんから高齢者まで、全ての世代に関わる、非常に大事で役に立つお話でした。今回参加できなかった皆様も、またの機会に是非受講していただければと思いました。

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